1. 作品販売

  2. プロデュース

  3. アート支援

  4. 地方創生

  1. 国内大型書店

  2. ミュージアムショップ

  3. 空港

  4. 豪華客船

  5. ホテル

  6. ライブラリー

  7. セインズベリー日本藝術研究所

  8. ジャパン・ソサエティー

2021年5月12日(水)~5月23日(日)「Media Ambition Tokyo 2021(MAT 2021)」が東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)を中心に、開催される。(当初は4月27日より開催予定だったが、緊急事態宣言発出を受け、5月12日に開幕を延期)

「Media Ambition Tokyo(MAT)」は、最先端のテクノロジーカルチャーを実験的なアプローチで都市実装するリアルショーケースで、今年で9回目を迎える。

新型コロナウイルスの到来により、人々の生活が一変し、芸術祭としての在り方にも変革が求められる今、MATはリアルとデジタルを掛け合わせた”ハイブリット芸術祭”として展開。展示に先立ち、展示作品のほか、制作秘話に迫る作家インタビューやトークセッションなど、オンラインコンテンツを配信する。

■参加アーティスト

落合陽一 / 水口哲也 / 脇田 玲 / WOW / 西條鉄太郎 / シナスタジアラボ feat. evala / 藤井直敬 / 南澤孝太 / MES / OPEN MEALS / 市原えつこ × 渡井大己 / 小野澤 峻 / 会田寅次郎 / Mayuka Otsuki  and more. . .

落合陽一《物化する地平線》

落合陽一《物化する地平線》

落合陽一による《物化する地平線》は、六本木ヒルズから見える地平線を、「3D Phantom」という表示装置と計算機を用いてトランスフォームする作品だ。六本木ヒルズ52階に位置する会場からは普段から地平線が見えるが、本作品は鑑賞者の目線の高さに、太陽の光や蝶など、地平線にあるさまざまなものが映写装置によって表示される。地平線にあるものを切り取り再構築されたそれは、果たして地平線なのだろうか。荘子の「胡蝶の夢」のように、それは地平線であり、地平線ではないのかもしれない。われわれは何をもって「地平線」と認識しているのだろうのか。青空と夕焼けと日没後ーー。時間帯によって表情を変える、新たな「地平線」をぜひ鑑賞してほしい。(映像は後日公開予定)

市原えつこ+渡井大己《仮想通貨奉納祭・サーバー神輿》

市原えつこと渡井大己による《仮想通貨奉納祭・サーバー神輿》は、世界中から仮想通貨を集め、土地の豊饒のために再分配するという「神事のアップデート」をテーマとした作品だ。世界中から仮想通貨を奉納できるシステムを搭載した「サイバー神輿」は、着金すると大量のLEDファンが回転しながら発光する。また神輿の担ぎ手のバイブスを上げるかのように、人工知能によって音声合成された祈りの言葉が鳴りはじめる。本展では、ArtStickerバージョンとして登場した。

展示風景 Media Ambition Tokyo 2021

OPEN MEALS《サイバー和菓子》

OPEN MEALS《サイバー和菓子》

かつて日本人は四季の移ろいを繊細に感じ取り「和菓子」という食の芸術を生み出した。しかし地球の気候は乱れる今、人々は都市に移り住み、自然に寄り添う暮らしは失われて久しい。OPEN MEALSによる《サイバー和菓子》は、風速・気圧・気温などの気象データを、「和菓子」の形状・高さ・色のデータに変換し、3Dプリンターで出力される。そして鑑賞者に実際に《サイバー和菓子》を提供することで、「和菓子」という食文化を通して、気候変動がもたらす未来を考えさせる作品となっている。

笠原俊一×Kezzardrix×比嘉 了《Fragment shadow》

笠原俊一×Kezzardrix×比嘉 了《Fragment shadow》

笠原俊一×Kezzardrix×比嘉 了による《Fragment shadow》は、複数台のプロジェクターが映像を投影する空間に、鑑賞者が入ることで生まれる影の作品だ。幾何と色彩を高精度に計算した空間に、鑑賞者自身が飛びこむと、鑑賞者の影は色彩を伴ったグラフィックとして再構築される。影という、自己を投射する最も基本的な存在を異質化する空間で、鑑賞者はその影を「自分」であると認識できるのか。

板坂諭×Xorium《へのへのもへじ》

情報化が進む今、多くの人が自ら個人情報をネットにアップする一方で、プライバシー権や肖像権に過敏になっている。また監視カメラの設置などにより、日々監視社会へと進行しており、それらの権利と引き換えに「安心」を享受している。板坂諭×Xoriumによる《へのへのもへじ》は、カメラに写る鑑賞者の顔がへのへのもへじになって画面に現れる。それは、監視社会による「安心」を享受しながらも、プライバシー権や肖像権を守ろうとするかのようでもある。他人は自分が思っているよりも、人を見てはいない。それはかつて歌川広重が新法狂字図句画で描いた「へのへのもへじ」のような存在ともいえる。人の顔がへのへのもへじとなってカメラに写るとき、人はプライバシーを侵害されたと感じるだろうか。また、そんな監視の仕方では安心できないと思うだろうか。

会田寅次郎《ero法令検索》

会田寅次郎による《ero法令検索》は、政府のウェブサイト「e-Gov法令検索」で公開されている日本の全法令の文章の上に、さまざまな挿絵、色、絵文字が描き足された空間を、足で踏むコントローラーを操作して、漂う体験ができる作品だ。ホワイトキューブの空間にぽつんと置かれた展示物のように、無機質で、押し付けるような重苦しさがある法律も、そこに絵や色があれば、少しは楽になるだろうか。

どの作品も、単に観るだけでけでも楽しめる作品ではあるが、ぜひ鑑賞者自身も作品の一部となるような体験をしてほしい。

◆開催概要
開催日:5月12日~5月23日
開館時間:10:00~22:00 ※最終入場は21:30まで
会場: 東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)

※サテライト会場(Media Ambition Tokyo Gallery 代官山)
開催日:3月12日~5月20日
開館時間:8:00~24:00 

住所:東京都目黒区青葉台2-3-1 小杉ビル青葉台  「Enhance」オフィス1階

詳細はこちら

『ONBEAT vol.14』ではMAT2021の落合陽一作品を掲載予定!

ほか『ONBEAT vol.11』『ONBEAT vol.12』『ONBEAT vol.13』では、
落合陽一の写真家としての一面を紐解く「落合陽一の視線」を連載中!