2022年3月18日（金）～2022年8月31日（水）、日本科学未来館にて特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ？」が開催中！
本展は、多数のロボットを見たり触れたりインタラクティブな仕掛けを体験したりしながら、幅広い層に楽しめる。
ロボットとの関係性を通して、変わりゆく人間の「からだ」「こころ」「いのち」に目を向け、「人間とはなにか？」を問いかけながら、人間とロボットの未来像を思い描く。
本展のみどころは、一堂に集結した多彩なロボットたち。
世界初の人型ロボット「WABOT-1（ワボット-ワン） 」をはじめ、体高4メートルを超える汎用人型重機｢零式人機（れいしきじんき） ver.1.2｣や、どこにいてもロボットを通して社会の活動に参加できる遠隔操作が可能な分身ロボット「OriHime（オリヒメ）」、実在する人物の写真や音声などのデータを元に再現されたデジタルクローンなど、日本のロボット開発の礎となったロボットから、本邦初公開の最新ロボットまで多岐にわたる。
また、本展後半では、インタラクティブな体験展示を通して、ロボットとともに変わりゆく人間のあり方や、その先の未来像に思いをはせる。
｢ロボット｣という言葉が生まれてから100年以上。
発展・拡大を続けるロボット技術は、いまや人間にとってなくてはならない存在になり、ロボットの定義や概念、形もさまざまに変化している。
それはロボットと人間の関係性が複雑になってきたということなのかもしれない。
私たち人間とはどのような存在なのか、かえりみるきっかけにもなるのではないだろうか。
Zone1. ロボットって、なんだ？
ロボットの誕生、そして現在へ
｢ロボット｣はいつ、どのように誕生したのか。
そして、過去から現在までどのように発展・拡大してきたのか。
壁一面に広がる年表を見ながら、｢WABOT-1（4月より展示）｣や｢AIBO｣、｢ASIMO｣など時代を代表するロボットたちの間をぬうように進み、歴史を体感。
また、ロボットの研究・開発に影響を与えた小説やアニメ、ゲームなどのSF作品も紹介。
WABOT-1（ワボット-ワン） 早稲田大学 加藤一郎研究室、大照完研究室、白井克彦研究室、内山明彦研究室 1973年
日本のロボット開発の第一人者である故加藤一郎教授を中心に開発された、世界初の人型知能ロボット。
AIBO（アイボ） ソニーグループ 1999年
四足歩行の動物に似たふるまいが人気を集めた、家庭用エンターテインメントロボット。
多くの家庭で受け入れられた。
Pepper（ペッパー） ソフトバンクロボティクス 2014年
世界初の「感情」を持つ人型ロボット。
表情や声から相手の感情を読み取り、身振り手振りを交えて喜びや悲しみなどを表現し会話する。
HRP-1（エイチアールピー-ワン） 本田技研工業 1999年
テムザックⅣ号機 テムザック 1999年
ASIMO（アシモ） 本田技研工業 2000年
Posy（ポージー） フラワー・ロボティクス 2001年
HRP-２（エイチアールピー-ツー） プロメテ 産業技術総合研究所、川田工業（現：カワダロボティクス） 2003年
パートナーロボット「ハリー」 トヨタ自動車 2004年
Zone2. きみって、なんだ？ にんげんって、なんだ？
Zone2-1. からだって、なんだ？
いま、私たち人間の行動の可能性を広げるロボットや技術がたくさん生まれている。
ロボットと人間の｢からだ｣は、切っても切り離せない関係にまで発展してきた。
どこまでがロボットで、どこまでが人間なのか。人間の｢からだ｣とは何なのか。
実際にロボットを動かしたり装着したりして、体感してみよう。
零式人機（れいしきじんき） ver. 1. 2 人機一体
操作者の思いどおりに直感的に高所重作業を行える汎用人型重機。
力を緻密に操る能力を持つ。鉄道インフラメンテナンスの社会実装を進めている。
左：MetaLimbs（メタリム） JST ERATO 稲見自在化身体プロジェクト（東京大学 先端科学技術研究センター）慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project 右：Naviarm+ T-Leap（ナビアーム＋ティー-リープ） JST ERATO 稲見自在化身体プロジェクト（東京大学 先端科学技術研究センター）
【MetaLimbs（メタリム）】
装着した2つのロボットアームを左右の足に対応づけて動かすことで、複数の腕の動きを可能にし、身体感覚を拡張するロボット。
Wathlete（ワスリート） 早稲田大学理工学術院高西淳夫研究室
Kaleido（カレイド） 川崎重工業
Zone2-2. こころって、なんだ？
さまざまな感情にゆれ動く人間の｢こころ｣。
そのこころに寄り添う多様なロボットが生まれている。
愛らしいロボットや手助けしたくなるロボット、不思議な存在感を放つアンドロイドなど、いろいろなロボットに対して芽生えるさまざまな思いと、自分自身の感情のゆれ動きをヒントに、人間の｢こころ｣とは何かを考えてみよう。
装着型サイボーグHAL（下肢タイプ/腰タイプ） CYBERDYNE
RODEM（ロデム） テムザック
arque（アーク） 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project
OTOTAKE PROJECT 遠藤謙 / ソニーコンピュータサイエンス研究所
Synesthesia Wear（シナスタジアウェア） 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project、帝人
necomimi（ネコミミ） ニューロスカイ
BMIでLookAround（ビーエムアイでルックアラウンド） 慶應義塾大学理工学部 牛場潤一研究室
ATOM（アトム） 手塚プロダクション、講談社、NTTドコモ、富士ソフト、VAIO
Zone2-3 いのちって、なんだ？
人間の｢いのち｣の在り方に、さまざまな形でロボットが関わるようになってきた。
いずれ、からだをロボットに置き換えたり、こころをロボットで再現したりすることもできるようになるかもしれない。
そのとき、人間は永遠のいのちを手に入れるのだろうか。
私たち人間はどう生きていくのか、人間の｢いのち｣とは何なのかを立ち止まって考えてみよう。
レオナルド・ダ・ヴィンチ アンドロイド 大阪大学大学院工学研究科ダ・ヴィンチミュージアムネットワーク
2015年にイタリアで開催された「ミラノ国際博覧会」に合わせて制作されたレオナルド・ダ・ヴィンチ（1452～1519年）のアンドロイド。
漱石アンドロイド 二松学舎大学大学院文学研究科、大阪大学大学院基礎工学研究科
Zone3 きみとロボットの未来って、なんだ？
ロボットの歴史や、人間の「からだ」「こころ」「いのち」にかかわるロボットを紹介してきた。
私たちはそれらとともにどのような未来を築いていくのだろうか。
さまざまな分野で活躍する人たちが思い描くビジョンや、体験型のインスタレーション展示を通して、人間とロボットの未来を考える。
開催概要
開催日：2022年3月18日（金）～8月31日（水）
時間：10:00～17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日：火曜日（ただし、3/22～4/5, 5/3, 7/26～8/30は開館）
会場：日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン
住所：東京都江東区青海2丁目3番6号
入館料：大人（19歳以上）2,100円（1,900円）
中人（小学生～18歳）1,400円（1,200円）
小人（3歳～小学生未満）900円（700円）
※（ ）内は8名以上の団体料金
※2歳以下は無料
※障害者手帳をお持ちの方および付き添いの方1名まで無料
※常設展も可
※ドームシアターは別料金（要予約）
※会場の混雑状況により入場整理券の配布、または入場を規制する場合あり
