2021年以降の新作を中心とした大規模な個展「岡﨑乾二郎 而今而後 Time Unfolding Here」が
東京都現代美術館にて開催中!(2025年7月21日まで)

文=ONBEAT編集部、写真=藤田紘那

絵画、彫刻のみならず、建築や環境文化圏計画、絵本、ロボット開発などの幅広い表現領域でも革新的な仕事を手がけ、さらには文化全般にわたる批評家としても活躍してきた岡﨑乾二郎(1955-)。その活動の根底には私たちの「認識」と「世界」を結び直す力としての「造形」がある。
「世界は崩壊しているのではない。動揺しているのは私たちの認識である。」と言う岡﨑にとっての「造形」とは、私たちが世界を捉える、その認識の枠組み自体を作り変える力だ。認識を作りかえることで世界の可塑性を解放し、世界との具体的な関わりを通して認識の可塑性を取り戻す。造形とは、この二つの可塑性を実践的に繋ぎなおすことだと彼は言う。
近年国際的な評価も高まるこの作家が大きく転回した2021年以降の新作を中心として、過去の代表作を網羅しつつ、その仕事の全貌を展望する。

──なんどでも世界は再生しつづける。而今而後(これから先、ずっと先も)。

 

みどころ

日本を代表する造形作家・岡﨑乾二郎の集大成
1980年代初頭、「あかさかみつけ」シリーズで注目を集めて以来、絵画、彫刻から建築まで複数のメディアで展開してきた。教育、批評、ロボット開発、環境文化圏計画…それぞれの分野での革新性ゆえに、その全貌の把握が困難であった岡﨑の仕事を、その根底に一貫する造形という主題から総覧する。

2021年以降に制作された新作群を一堂に発表
本展覧会のタイトルは、「而今而後(これから先、ずっと先も)」という『論語』の一節から取らた。2021年以降、岡﨑乾二郎は社会的な情勢と個人的経験の二つの変化のなかで、思考を位置づける時空の枠組みについて、大きな転回を迎えたと言う。本展では、それ以降、旺盛な活動期に入った作家の新作・近作約100点を発表する。

開催概要

会期:開催中~2025年7月21日(月・祝)
時間:10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(7月21日は開館)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
住所:東京都江東区三好4-1-1
観覧料:一般2,000円/大学生・専門学校生・65 歳以上1,400円/中高生800円/小学生以下無料
WEBhttps://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/kenjiro/

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