見るということを問い直す
「TOPコレクション 見ることの重奏」

文=ONBEAT編集部/撮影=藤田紘那

展示風景

東京都写真美術館では約37,000 点を超える収蔵作品のなかから、テーマに沿って選び抜かれた名品を定期的に紹介している。本展覧会では、所蔵する写真作品を中心に、「見ることの重奏」をテーマとして、見るということを問い直す試みを行っている。

ひとつの作品に内在する、作者や批評家、鑑賞者など、さまざまなまなざし。たとえば、写真家は制作のプロセスにおいて、ある対象を独自の方法で見つめ、それをフレーム化する。また批評家は、自身の作品の見方を言語化することで、作品を評価し、価値づける。そして鑑賞者はそこに写されている事象と自身の個人的な経験や記憶を結びつけ、その関係性のなかで作品を見る。このように、イメージの作り手、語り手、受け手など、その立ち位置によって、写真を見るという行為は多様なものとなり、見る経験はイメージの表面上には見えない、歴史的な視点と豊かな想像力、自身の思考が重なり合い、それらを共鳴させる行為とも言える。

自由導線となっている本展で、観覧者自らがこれまで語られてきた作品をめぐる言葉を自由に結びつけながら、時代も地域も異なるコレクションをお楽しみいただける展示となっている。

開催概要

会期:2024年7月18日(土)- 10月6日(日)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
時間:10:00~18:00
※木・金曜日は20:00まで、ただし7/18(木)~8/30(金)の木・金曜日は21:00まで。
※入館は閉館時間の30分前まで
会場:東京都写真美術館 3F 展示室(東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内)
料金:一般 700(560)円/学生 560(440)円/中高生・65歳以上 350(280)円
※( )は有料入場者20名以上の団体、当館映画鑑賞券提示者、各種カード会員割引料金
※小学生以下、都内在住・在学の中学生および障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2名まで)、TOPMUSEUM PASSPORT 2024提示者は無料
※8月30日(金)までの木・金曜日17:00-21:00はサマーナイトミュージアム割引(学生・中高生無料、一般・65歳以上は団体料金。学生証・年齢が確認できるものをご提示ください。)
※第3水曜日は65歳以上無料(各種割引の併用はできません。)

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会場風景

奈良原一高《〈デュシャン/大ガラス〉より》

奈良原一高

ウジェーヌ ・ アジェ

ウジェーヌ ・ アジェ

アンナ・アトキンス

アンドレ・ケルテス

アンドレ・ケルテス

作家 寺田真由美

寺田真由美

寺田真由美

ウィリアム ・ クライン

作家 チェン・ウェイ(右)

チェン・ウェイ

チェン・ウェイ

杉浦邦恵

杉浦邦恵

山崎博

山崎博

モーリス・タバール