文化財建築を舞台に繰り広げられる物語を多彩なアートとともに堪能する
「和のあかり×百段階段2024 ~妖美なおとぎばなし~」
文=ONBEAT編集部/撮影=藤田紘那、クレジットのないものは「株式会社目黒雅叙園」提供
日本美のミュージアムホテル、ホテル雅叙園東京では、2024年7月5日(金)から9月23日(月・休)までの期間限定で、館内に有する東京都指定有形文化財「百段階段」にて「和のあかり×百段階段2024 ~妖美なおとぎばなし~」を開催している。
「和のあかり×百段階段」は、2015年に第1回目を開催。2020年を除き、これまでに8回開催し、累計来場者数が52万人を超える夏の人気企画。毎年テーマを変えて文化財建築にさまざまなジャンルのアート作品や伝統工芸などが集う本企画の今年のテーマは「妖美なおとぎばなし」。竹取物語、葛の葉伝説、天女の羽衣など、夢か現か、まるでおとぎばなしのような物語の扉が、階段をあがる度に開いていく。類稀な文化財の空間に展開するアートイルミネーションともいえる作品に、音楽や香りが交わり妖しく美しい世界へいざなう演出が、夏のひとときを幻想的に彩り、五感を潤す。
みどころ
①おとぎばなしの世界に没入
おとぎばなしは、架空の旅亭「雅楼」から古い巻物が発見されるところから始まる。竹取物語、葛の葉伝説、天女の羽衣など巻物に綴られた不思議な物語を7つの部屋に展示。本企画展のために作曲されたオリジナル音楽に耳を傾けながら、ストーリーを五感で受け止めると自分自身が物語に存在するような感覚を味わえる。
②圧倒的な作品数、感性の共演を愉しむ
物語を創り上げるのは40名を超える作り手たち。軽やかに天井を泳ぐ切り絵加工の鯉、いけ花でダイナミックに表現された水流、その流れに逆らい力強くもしなやかに舞う水墨画の龍など、文化財を舞台に異なる技術と感性のコラボレーションにより生まれた空間展示を愉しめる。
③日本各地の作品が集結
石川県の九谷焼や、岡山県の希莉光あかり、宮崎県の竹灯籠、山口県のお祭りを彩る民芸品など、日本各地よりさまざまな作品を展示。町の風情を感じ、古き良き美をそのままに継承する伝統工芸から、伝統技術を現代風にアレンジし昇華させる若き芸術家の作品、サステナブルな取組みから生まれた作品まで、新旧さまざまなアートを間近で鑑賞できる。
開催概要
会期:2024年7月5日(金)- 9月23日(月・休)
休館日:なし
時間:11:00~18:00(最終入館17:30)※8月17日(土)は17:00まで(最終入館16:30)
会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」
料金:一般 ¥1,600 / 大学・高校生 ¥1,000 / 小・中学生 ¥800 ※未就学児無料、学生は要学生証呈示