女性作家による社会課題を独創的に表現した特別展示や子どもの自己表現を触発するワークショップも実施

横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)にて2024年7月5日 (金) から7日(日)まで開催される、ONBEAT Vol.20にてインタビューを掲載したマグナス・レンフリュー(Magnus Renfrew)が共同創業した「Tokyo Gendai(東京現代)」のプログラムが発表された。

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会場風景:Tokyo Gendai, 2023

Tsubomi ’Flower Bud’

昨年好評を博した社会課題に焦点を当てた展示プログラム“Tsubomi”を今年も開催。
国籍や世代、文化的アイデンティティが異なる女性アーティスト4名にスポットライトを当て、分断化する世界状況の下、異なる物事に繋がりを見出す事で生まれる創造性や可能性を提示する。

今回は、 表現と多様性を巡る考え方に挑むアートプロジェクトを展開する国際的コレクティブSPECTRUMが、「ALL THINGS ARE DELICATELY INTERCONNECTED(すべては繊細なつながりを持っている)」と題した特設展覧会を開催。同団体共同設立者の天田万里奈(インディペンデントアートキュレーター)と、Soojung Yi(韓国国立現代美術館キュレーター)が共同キュレーションを行う。文明や自然環境と私たちの関係について考察した作品を紹介し、新進気鋭のアーティストの最新作から、かつて注目されたことのないアーティストの作品まで、多様な作品を展示する。

本展覧会では、絵画、彫刻、映像、パフォーマンスの境界を自由に往来しながら新しい知覚体験を模索する、ニューヨーク在住の田島 美加(TARO NASU/東京)、自然現象を通して東洋と西洋の文化の共存を表現するミヤ・アンドウ(Sundaram Tagore Gallery /ニューヨーク)、電光掲示板、石彫、絵画、看板、印刷物といったさまざまなメディアを用いて公共空間にテキストを展開する、アメリカのコンセプチュアル・アーティストのJenny Holzer(SCAI THE BATHHOUSE/東京)、そしてパフォーマンス、写真、映像、インスタレーション等で表現する、タイ出身のビジュアルアーティストSareena Sattapon(SAC Gallery/バンコク)といった著名な作家から中堅作家まで4人の作品が紹介される。

Sato ‘Meadow’

現代アートの新たなテーマにスポットを当て、4つの大規模なインスタレーションを展開する。

①小山登美夫ギャラリー(東京)
60年代末〜70年代の芸術運動「もの派」の中心メンバーとして知られる、菅 木志雄のインスタレーション「周集系」を展示。
菅は、木、石、金属、ロープなどのものを用い、自然、物、人すべてが平等であり、相互に依存しあうことを示す作品を制作する。

②GALLERY SIDE 2(東京)
タイ出身のUdomsak Krisanamisによる「Every game begins with ‘LOVE’」を展示。
絵画、オリジナルの椅子を配したチェッカーボードゲーム、アナログレコードとサウンドシステムからなるインスタレーションで、来場者との対話を図る。

③KOTARO NUKAGA(東京)
本フェアに向けて特別に制作されたユーイチロー・E・タムラの「The Cowboy on the Grass」を展示。
作品は、3人のバンダナ姿のカウボーイが巨大な緑のバンダナ柄の絨毯の上で休むというパフォーマティブな作品で、エドゥアール・マネの「草上の昼食」をモチーフに構成されている。

④MtK Contemporary Art(京都)
鬼頭 健吾が Tokyo Gendai のために映像作家とコラボレーションしたインスタレーション作品「LINES」を展示。

BLUM(東京)
奈良 美智 – Puff Marshie (Hirosaki Version, Shanghai Version) Edition of 3, 1APを展示。

Ne ‘Root’

日本を代表する複数の財団による特別展。

①小田原文化財団
国内外に芸術文化を発信する場として構想された江之浦測候所のコンセプトに加えて、2024年に着工予定の新たな展示施設「甘橘山美術館」や、白井 晟一が設計した邸宅「桂花の舎」の建築計画について紹介。

②福武財団
2025年春開館予定の新美術館を含む、ベネッセアートサイト直島の新たな活動について紹介。

③吉井財団
同財団の拠点として山梨県北杜市で運営する、芸術文化複合施設である清春芸術村を紹介。

④大林財団
都市開発や未来の都市づくりのあり方に関心を寄せるアーティスト、思想家、研究者の支援について紹介。

⑤日本現代美術商協会(CADAN)
アートコレクターがお気に入りの作家を紹介し、コレクションの楽しさを伝える展覧会「My Pick」と、今年5月にリニューアルオープンしたギャラリースペースCADAN有楽町の活動を映像やパネルで紹介。

Art Talks

現代アートを巡る対話を中心としたトークプログラムで、今日のアート界の主要トレンド、トピック、動向について8つのディスカッションを行う。

■7/5(金)
12:00~ アートトーク セッション① ダイアローグ:アートと建築
大林剛郎(株式会社大林組 取締役会長 兼 取締役会議長)・藤本壮介(建築家)
14:00~ アートトーク セッション② アジアのアニメーションアートの美学とポリテクス
ルー・ヤン(アーティスト)・長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長 国際文化会館 アートデザイン部門 プログラムディレクター)
16:30~ アートトーク セッション③ カルダー・エフェクト
アレクサンダー・S・C・ロウワー(カルダー財団理事長)・ マーク・グリムシャー(PaceギャラリーCEO)・ 片岡真実(森美術館館長)

■7/6(土)
12:00~ アートトーク セッション④ すべては繊細なつながりを持っている
スージュン・イ(韓国国立現代美術館キュレーター)・サリーナ・サッタポン(アーティスト)・ 名古 摩耶(ARTnews JAPAN 編集長)
14:00~ アートトーク セッション⑤ アーティストと共につくる未来:淺井裕介×横浜美術館
蔵屋美香(横浜美術館館長、横浜トリエンナーレ組織委員会総合ディレクター)・ 淺井裕介(アーティスト)
16:00~ アートトーク セッション⑥ インスピレーションとしてのパラドックス:技術的順応としての芸術実践
カールステン・ニコライ(アーティスト、ミュージシャン名 アルヴァ ノト)・ 真鍋大度(アーティスト、プログラマ、DJ)・ 内田まほろ(キュレーター・JR東日本文化創造財団 TAKANAWA GATEWAY CITY 文化創造棟準備室長)

■7/7(日)
13:00~ アートトーク セッション⑦ ブラジルから読み解くアートシーンの新潮流
田口美和(タグチコレクション共同代表)・ 木村絵理子(弘前れんが倉庫美術館館長)・ ペドロ・エルバー(早稲田大学教授)
15:00~ アートトーク セッション⑧ Art & Lifestyleアーティストトーク:三嶋りつ惠
三嶋りつ惠(アーティスト)・ 石田潤(『GQ JAPAN』ヘッド・オブ・エディトリアル・コンテント)

子ども向けワークショップ“IntoArt”

今年の新たな取り組みとして、出展アーティストによる子ども向け無料ワークショップを初開催。
世界レベルの作家から直接アートを学び、作品づくりの楽しさを体感しながら、独創性を育むことができ、会場では講師となったアーティストたちの作品を見て回ることができるユニークな取り組み。世界的にも日本を代表する著名な彫刻家 名和 晃平とキュレーターの丹原 健翔が監督を務め、出展アーティストがナビゲーターとなる。本ワークショップは、子どもの運動教室や就労支援事業、教育現場への参画を行う株式会社Gotoschoolが主催。

Gotoschoolによるワークショップの様子(画像提供:株式会社Gotoschool)

Tokyo Gendai 開催概要

開催日時:2024年7月5日(金)- 7日(日)
※招待客向けプレビューおよびヴェルニサージュは7月4日(木)に開催
開催場所:横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)ホールC/D
チケット販売:2024年4月25日(木)より ArtStickerにて販売開始
主催:The Art Assembly
公式ウェブサイト

『ONBEAT vol.20』ではTokyo Gendai共同創業者マグナス・レンフリュー(Magnus Renfrew)と森美術館館長の片岡真実へのインタビューを掲載!

世界のアートシーン、マーケットにおけるアジアや日本の現在地について見解をうかがいました。