2024年5月19日(日)-7月7日(日)まで、

三島喜美代「未来への記憶」が練馬区立美術館にて開催中!

 

《Work 17-C》 2017年 陶、転写、彩色、鉄 ポーラ美術館 《Untitled》 1984年 陶、転写 個人蔵

 

三島喜美代は、陶に新聞や雑誌などの印刷物をコラージュした作品で知られる、1932年生まれの現代美術家。身の回りにあふれる情報やゴミをテーマとして、70年にわたって制作を続けている。1971年に制作した《割れる印刷物》で、印刷物を陶に転写し焼成。硬いが割れやすい陶に、氾濫し大量消費されていく情報を定着させることで、情報化社会や大量消費社会に対する不安感や恐怖感を表現し、大きな注目を集めた。
また、陶だけでなく産業廃棄物を高温で処理した溶解スラグや火山灰を素材とする作品でも知られており、出来上がった作品のみならずその制作過程においてもゴミや消費社会に対する姿勢に一貫性を感じさせる。

 

《サンキスボックス》 2005年 陶、転写、彩色 岐阜県現代陶芸美術館 《Package ’74》 1973-74年 陶、転写、彩色 滋賀県陶芸の森 陶芸館

 

今回の展覧会は東京の美術館での初の個展となっており、初期の平面作品から、陶で再現された新聞や空き缶などのオブジェ作品、代表作と言われる巨大インスタレーション作品《20世紀の記憶》に加えて、近年の作品も展示されており、三島の活動の全貌を辿ることができる。

 

《20世紀の記憶》 1984-2013年 耐火レンガに転写(10,600個) 個人蔵 《Column-2》 1984-85年 陶、転写、彩色、コンクリート、鉄 滋賀県立陶芸の森 陶芸館
《ヴィーナスの変貌V》 1967年 アクリル絵具、コラージュ、シルクスクリーン、合板 個人蔵 《Untitled》 1970年 アクリル絵具、シルクスクリーン、カンヴァス 個人蔵 《メモリーIII》 1971年 馬券、油彩、カンヴァス 個人蔵

 

開催概要

会期:2024年5月19日(日)-7月7日(日)
休館日:月曜日
時間:10:00-18:00 (入館は17:30まで)
会場:練馬区立美術館

会場風景

撮影:藤田紘那