2023年1月17日(火)~2023年2月7日(火)まで、カイカイキキギャラリーにて江口寿史の個展「NO MANNER」が開催中だ。
江口寿史は、漫画が日本文化の一大産業といえる規模に拡大した80年代に、ギャグ系の漫画で業界を牽引してきた。
その後、女性を美しく描くことに集中し始め、現在でも第一線で制作を続け、今に至るまで第一線でクリエイティブ業界全体に影響を与えてきている。
カイカイキキギャラリーでは、2022年の台北ダンダイ、アートバーゼル香港で、初めて江口寿史の作品を発表。
江口寿史の原画を元に、カイカイキキの工房で制作した大型ペインティング2点を発表した。
今日の現代美術業界でも、多くのフォロワーを生む江口寿史の作品は、その始祖としてもコレクターたちの熱い視線を浴びている。
満を持しての初の個展である本展では、新作ペインティング15点を出展。
今回も江口寿史の原画を元にカイカイキキの工房で制作を行い、江口寿史の重ねてのチェックを経て完成した作品群が並ぶ。
展覧会について
ここ数年、日本のアート業界では、漫画家であり、イラストレーターの江口寿史さんからの影響が色濃く出た、女性を主軸とするペインティング作品を目にすることが増えました。
江口寿史さんはマンガ家にして、イラストレーターなのですが、そのジャンルを超えて「絵師」としての高い人気があり、美術館での個展が多く企画開催されています。
『KING OF POP』という一冊の画集の発刊をきっかけにして、日本の公の美術館等での巡回展を2015年より2017年までに8回、そして『彼女』展を2018年から金沢の21世紀美術館を皮切りにスタートして、2022年現在で8回ツアーしており、その中で、徐々にご本人自体がアートと漫画の境界線を融解させてきている状況です。
その彼の作品に、今回新たに現代美術的作法を取り入れて、ペインティングを制作発表致します。
その「作法」とは何か、を読み解くことも本展の白眉な箇所と言えるかもしれません。業界を横断可能な作家本人による絵の実力と、関わる人間達からの信認を得られるのか否かの査定そのものが、芸術とは何かを問うこととなる挑戦と言えましょう。
いくつものレイヤーが折り重なる本展では、私、村上隆が2000年より20年以上提唱している「スーパーフラット」の真骨頂を理解して頂けると考えています。
―村上 隆
開催概要
開催日:2023年1月17日(火)〜2023年2月7日(火)
時間:11:00〜19:00
休廊日:日・月・祝
会場:カイカイキキギャラリー
住所:〒106-0046 東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
▼ギャラリートーク
1月29日(日) 15:00〜
江口寿史、村上 隆
※参加無料 / 予約不要
※サインの依頼等はご遠慮ください
※展覧会開廊日と時間について今後の状況により、営業時間の変更などや、やむを得ず休廊となる場合がございます。