2020年12月9日(水)~12月28日(月)富士フイルムイメージングプラザ東京 ギャラリーにて、高桑常寿の写真展「ジンバブウェの音楽家達」が開催中だ。本展では、1991年より高桑常寿氏が大判のフィルムカメラで撮り続けて来たアフリカのミュージシャンを、27年振りにラージフォーマットセンサー搭載のミラーレスデジタルカメラGFX50Rで撮影した作品が展示されている。

◆高桑常寿より写真展開催によせて
1991年秋、初めてアフリカの大地を踏みしめた。5ヶ月の旅で出会ったアフリカの人々とその風土は、僕に取り憑き、何度も足を向けさせることになってしまいました。
アフリカの人々にとって、歌と踊りとリズムは生活そのものであり生きる原点でもあるのだと。これを伝えねばならない。僕に取り憑いた魂は無言で強要します。大荷物になる大型の4×5判カメラを手にしてアフリカに向かへと。4×5インチのフィルムにはアフリカのミュージシャンの魂が写し込まれ、B0大のプリントはその魂を発散してくれる。日本人が失いつつある生きる根源を感じ、一人一人と向きあう。否、僕が失いつつある生きる根源を再生させてくれるのです。
アフリカのミュージシャンの魂に浸っている中、沖縄の唄者にも同じ魂を感じてしまった。4×5判カメラを手にして沖縄、八重山、宮古島にも通うことになりました。
こうして撮影したアフリカのミュージシャン、沖縄の唄者の写真展は合計16回を数えますが、ジンバブウェへの思いは切れることなく心に巣付いていたのです。
2019年12月、27年ぶりのジンバブウェに帰り着きました。ショナ人の音楽と出会い直すことで還暦をすぎた今、新たな魂の根源に出会う旅、幸福な時間を共有する旅でもありました。ショナ人のムビラ(親指ピアノ)は祖先と交信する楽器。ムビラを奏でる精霊にまた出会うことができたのです。
今回のお供は4×5判以上の解像度を持ちながら年齢に優しい富士フイルムのGFX 50Rになりました。今年2月に帰国後大容量のデータの解像度に驚愕させられながら70人ほどのポートレートを整理しました。被写体となってくれたミュージシャンの演奏動画も記録してあります。
ショナ人の魂を共有できる写真展を開催したいと考えています。

◆高桑常寿 略歴
1955年 名古屋市生まれ。エディトリアル・デザイナー、編集者を経て、その間に写真を撮り続けた結果、30歳からカメラマンとして独立。以後、グラビアを中心に活動。写真集多数。
2011年 “唄者の肖像” キヤノンギャラリー S(東京)、2015年 “種子取祭 2013 竹富島” 竹富島ゆがふ館(沖縄県)、2018年 “アフリカ・ミュージシャンの肖像 2018” ポートレートギャラリー(東京)、2019年 “Portraits of African musicians 2019” FCCJ(日本外国特派員協会・東京)など個展多数。
2011年 『高桑常寿写真集 唄者の肖像』発刊。

◆高桑常寿写真展「ジンバブウェの音楽家達」開催概要
開催日:2020年12月9日(水)~12月28日(月)
時間:10:00~19:00(最終日は14:00まで)
休館日:毎週火曜日
住所:
東京都千代田区丸の内2-1-1 丸の内 MY PLAZA 3階 富士フイルムイメージングプラザ東京 ギャラリー

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