身体、気象、都市の境界を超越するアート体験

ダンサー田中泯と彫刻家 名和晃平が織りなす「現象」の舞台、

映像作品《彼岸より》上映会が京都で開催


文=ONBEAT編集部、写真=Sandwich Inc.

2025年7月11日(金)から7月21日(月)まで、京都のTHEATRE E9 KYOTOにて、ダンサー田中泯と彫刻家 名和晃平によるパフォーマンス作品《彼岸より》をもとにした映像作品の上映会が開催される。

長年にわたり親交を深めてきた田中泯と名和晃平の二人が、2024年1月に山梨・甲府で披露した《彼岸より》。この作品は、一羽の禿鷹、うつろう霧、そして赤い泥といった要素が織りなす舞台美術の中で、田中泯が問い続けてきた「身体」と「気象」、「都市の外部」といったテーマを接続し、まるで一つの“現象”のような舞台を創り上げました。今回の映像作品は、この記念すべき舞台をより多くの人々に体感してもらうことを目指し、再構成されている。

ONBEATが注目するポイント

アート専門マガジンONBEATとして、今回の映像作品上映会において特に注目したいのは、以下の点に焦点を当てる。

  • 異なる分野の巨匠による化学反応: 身体表現の極致を追求する田中泯と、物質と生命の根源を問いかける名和晃平。異なる表現分野の第一人者が共鳴し、融合することで生まれる新たな芸術的価値に注目です。彼らのコラボレーションが、観る者にどのような身体感覚や空間認識をもたらすのか、その「現象」をぜひ体感してほしい。
  • 「現象」としての舞台の映像化: 一度限りのパフォーマンスとして体験された舞台が、映像作品としてどのように再構築され、新たな表現として提示されるのか。《彼岸より》が持つ本質的な問いかけが、映像というメディアを通してどのように深化するのか、その映像表現の可能性に注目したい。
  • 多角的な視点から作品世界を深掘りする関連イベント: 上映会期間中には、田中泯と名和晃平によるトークイベント、田中泯とダンサーたちによる対話、さらにアートブックやレコードのローンチも予定されています。これらの多岐にわたる関連イベントを通じて、作品の背景にある思想や制作プロセス、そしてアーティストたちの深い洞察に触れることができる貴重な機会となるだろう。作品をより深く理解し、その世界観を多角的に味わうための絶好の機会だ。

田中泯と名和晃平による映像作品《彼岸より》は、単なる記録映像に留まらず、二人のアーティストの深い対話と探求が凝縮された、新たな芸術表現の地平を切り開くものです。身体、気象、都市といった根源的なテーマと向き合い、観る者の内面に深く問いかけるこの作品は、まさに現代アートの「今」を体現している。

京都という歴史ある地で、この革新的なアート体験ができる機会をお見逃しなく。トークイベントとあわせて、作品世界をより深く感じ取ってみてはいかがだろうか。

開催概要

『田中泯|名和晃平 “『彼岸より』映像作品上映会”』

日時:
7月11日(金) *16:00 ※E9予約受付分終了
7月11日(金) *19:00 ※E9予約受付分終了
7月12日(土) *16:00 ※E9予約受付分終了
7月12日(土) *19:00 ※E9予約受付分終了
7月13日(日) 16:00/19:007月18日(金) 16:00/19:00
7月19日(土) 16:00/19:00
7月20日(日) 16:00/19:00
7月21日(月) 16:00/19:00

  • *受付開始は開演の30分前、開場は15分前です。*上映時間は65分を予定しています。**印の回(7月11日(金)・12日(土)の全回)の上映後に約50分間のトークイベントがあります。

 

トークイベント登壇者:

  • 7月11日(金) 16:00の回上映後:田中泯・名和晃平
  • 7月11日(金) 19:00の回上映後:田中泯・名和晃平・原摩利彦
  • 7月12日(土) 16:00の回上映後:田中泯・名和晃平
  • 7月12日(土) 19:00の回上映後:田中泯・名和晃平・吉本有輝子

会場: THEATRE E9 KYOTO (京都府京都市南区東九条南河原町9-1)
チケット:[自由席/日時指定/税込]

  • 一般:前売 1,800円 / 当日 2,000円
  • 学生:前売 1,300円 / 当日 1,500円
    *未就学児はご入場いただけません。*車椅子でご来場のお客様はチケット購入時に備考欄等でお知らせください。

チケット取り扱い: THEATRE E9 KYOTO

スタッフ・クレジット:

  • [演出・構成] 田中泯 | 名和晃平
  • [踊り] 田中泯
  • [美術] 名和晃平
  • [音楽] 原摩利彦
  • [音響] 中原楽
  • [照明] 吉本有輝子
  • [舞台監督]夏目雅也
  • [衣装] 山口源兵衛
  • [服飾・髪型] 石原淋
  • [有志] 山梨の若者たち
  • [宣伝美術] 林琢真
  • [企画・制作・共催]Madada Inc. + Sandwich Inc.

お問い合わせ:
Sandwich Inc. invitation@sandwich-cpca.net
THEATRE E9 KYOTO TEL:075-661-2515(10:00〜18:00不定休)

Webサイト:
http://sandwich-cpca.net/news/503417?ja

 

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