2024年3月15日(金)~2024年6月9日(日)まで、横浜市で3年に一度開催する現代アートの国際展「第8回横浜トリエンナーレ『野草:いま、ここで⽣きてる』」が開催される!

これまで、国際的に活躍するアーティストの作品を展示するほか、新進のアーティストも広く紹介し、世界最新の現代アートの動向を提示してきた。
2001年に第1回展を開催して以来回を重ね、世界の情勢が目まぐるしく変化する時代の中で、世界と日本、社会と個人の関係を見つめ、アートの社会的な存在意義をより多角的な視点で問い直してきた。

第1回(2001年)から第3回(2008年)までは独立行政法人国際交流基金が主催団体のひとつとして事務局機能を担い、現代アートを通じて日本と各国との文化交流を促すことを目的に事業を実施してきた。第4回(2011年)以降、運営の主体を横浜市に移した後も、文化庁の支援を受けたナショナルプロジェクトとして、そして文化芸術創造都市・横浜を象徴するプロジェクトとして開催を重ね、多数の来場者を迎えている。

2001年にスタートし、200を数える国内の芸術祭の中でも長い歴史を誇る。国際的に活躍するアーティスティック・ディレクター(以下AD)を毎回招き、世界のアーティストたちがいま何を考え、どんな作品をつくっているかを広く紹介するのが特徴。このたび第8回展を迎えるにあたり、強みである「国際性」を大切にしながら、次の10年にトリエンナーレがどうあるべきかを考えた。その結果、当初から掲げる「現代アートの良質の入門編になる」という目標に、いま一度ていねいに立ち返ることにした。

第4回展(2011年)から第7回展(2020年)までの10年は、展示の大きな部分を横浜美術館の会場が担った。美術館に行こうと身構えず、多くの方がふとアートに出会うタッチポイントを増やすべきと考え、これからの10年は、もっと街なかのさまざまな場所に展示を広げていきたいという。しかし同時に、改めて美術館会場のメリットにも目を向ける。

3年の工事休館を経て今回リニューアルオープンを迎える美術館は、新しいエレベーターや多機能トイレ、授乳室を完備。また、あちこち移動しなくてもここだけでたくさんの作品を見ることができる。初めてで戸惑う方、小さなお子さんと一緒の方、体調が不安な方などのためにこそ、美術館会場は力を発揮する。こうした検討を踏まえて、今回の第8回展を主に次の二つの部分で構成するに至った。

1. ADであるリウ・ディンとキャロル・インホワ・ルーが「野草:いま、ここで生きてる」をテーマに展開する展示(横浜美術館他、全5会場)
2. 「アートもりもり!」の名称のもと、市内の各拠点が統一テーマ「野草」を踏まえて展開する展示

気候変動や戦争、不寛容や経済格差。私たちの暮らしを支えていた価値が、いま大きく揺らいでいる。見る人それぞれの解釈を許す現代アートの作品は、見知らぬ誰かとその不安を分かち合い、共に明日への希望を見出すためのよき仲立ちとなる。すべてがわかったわけじゃないけれど、新しい扉を少しだけ開けた気がする。会場を訪れた方たちにそんな感覚を持ち返ってもらうために、横浜トリエンナーレは次の10年への一歩を踏み出す。

横浜美術館|Yokohama Museum of Art

1989年開館の横浜美術館は、戦後⽇本を代表する建築家、丹下健三の設計による、みなとみらい21中央地区で最初に完成した施設。横浜開港(1859年)以降の近・現代美術作品、約1万3千点を所蔵。これまで多彩な展覧会を開催し、また⼦どもから⼤⼈まで楽しめる造形や鑑賞のプログラムを実施してきた。国内外の美術資料を取りそろえた図書室も併設している。2021年に始まった⼤規模改修⼯事により、約3年にわたり休館していたが、第8回横浜トリエンナーレの開幕とともに、いよいよ2024年3⽉、リニューアルオープンする。

撮影:岡本太郎《題不詳(縄文土器)》

左:佃 弘樹《On the Beach》 2022年 画用紙の上にアクリルインク、色鉛筆、木炭、木製パネル、アクリルフレームの上にシルクスクリーン 個人蔵 右:左:佃 弘樹《Equinox》 2024年 画用紙の上にアクリルインク、色鉛筆、木炭、木製パネル、アクリルフレームの上にシルクスクリーン 作家蔵

勅使河原蒼風《不滅》 1967年 木、真鍮、鉛

勅使河原蒼風《題不詳》 木

ディルク・ブレックマン《汚れを残さない》 2024年 インクジェットプリント 作家蔵

ディルク・ブレックマン《汚れを残さない》 2024年 インクジェットプリント 作家蔵

【施設面】
車いす・ベビーカー貸出:対応可
授乳室、休憩スペース、多目的トイレ、子ども向け休憩スペース、横浜トリエンナーレチケット・公式グッズ売場、コインロッカー:あり

横浜美術館ご利用案内

旧第⼀銀⾏横浜⽀店

第⼀銀⾏横浜⽀店の四代⽬建物として、先代が関東⼤震災(1923年)により消失したことを受け、建築家、⻄村好時の設計により1929年に建てられたもので、戦前の関内が⼀⼤⾦融街でもあった歴史を物語る貴重な存在だ。竣⼯当時は、現在地から約170m離れた⾺⾞道の⼊り⼝付近に⽴地したが、2003年に周辺の再開発に合わせて移築・復元された。2004年からは、芸術や⽂化の「創造性」をまちづくりに⽣かすことで都市の新しい価値を⽣み出す「⽂化芸術創造都市」の先駆けの場として活⽤され、創造的な活動を広く発信してきた。

プック・フェルカーダ《根こそぎ》 2023‐2024年 HDビデオ(カラー / サウンド / 6分30秒)、ハニカムボード、水性塗料

プック・フェルカーダ《根こそぎ》 2023‐2024年 HDビデオ(カラー / サウンド / 6分30秒)、ハニカムボード、水性塗料

【施設面】
車いす貸出・入場:対応可
ベビーカー入場:対応可
休憩スペース、多目的トイレ:あり

BankART KAIKO

開港とともに、⽇本の近代化にとって重要な輸出品となった⽣⽷貿易を⽀えるため、関東⼤震災(1923年)以降、現在の北仲通地区⼀帯に⼤規模な⽣⽷検査所関連施設群が形成された。今⽇、多くの建物が役⽬を終えたが、歴史的建造物「旧横浜⽣⽷検査所附属⽣⽷絹物専⽤B号倉庫及びC号倉庫」(1926年竣⼯)が復元され、隣接する事務所棟とともに創建当初の歴史的景観が再現された。2020年、横浜の創造都市をけん引してきたNPO法⼈BankART1929がこの⼀部に「BankART KAIKO」をオープン。横浜を代表するオルタナティヴスペースとして国内外に広く知られている。

ピェ・ピョ・タット・ニョ《わたしたちの生の物語り》 2024年 金属、石膏、木、LEDライト

【施設面】
車いす・ベビーカー入場:対応可
多目的トイレ(KITANAKA BRICK & WHITE内)、公式グッズ取扱ショップ(隣接ショップエリア内):あり

クイーンズスクエア横浜

北島敬三+森村泰昌《野草の肖像: M.Y. September 16th, 2023》 2023年 インクジェットプリント

北島敬三+森村泰昌《野草の肖像: M.Y. September 16th, 2023》 2023年 インクジェットプリント

北島敬三+森村泰昌《野草の肖像: M.Y. September 16th, 2023》 2023年 インクジェットプリント

北島敬三+森村泰昌《野草の肖像: M.Y. September 16th, 2023》 2023年 インクジェットプリント

白いシャツを着た4人の男性が巨大なバナーになったこの作品は、写真家、北島敬三と美術家、森村泰昌による初のコラボレーションだ。中にひとり、中国の伝統的な衣装を着た人物がいる。森村が返送した中国の小説家、魯迅(1881-1936)だ。絶望に向き合う個人の生を描いた散文詩集『野草』(1927年刊)の作者である魯迅は、当たり前の日常を生きる匿名の人びとのひとりとして、ここに登場する。第8回横浜トリエンナーレのタイトルは、魯迅のこの著作からとられている。

※2階クイーンモールにあり

開催概要

会期:2024年3⽉15⽇(⾦)~2024年6⽉9⽇(⽇)
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉場の30分前まで
休場日:毎週⽊曜⽇(4⽉4⽇、5⽉2⽇、6⽉6⽇を除く)

横浜美術館
(横浜市⻄区みなとみらい3-4-1)
旧第⼀銀⾏横浜⽀店(横浜市中区本町6-50-1)
BankART KAIKO(横浜市中区北仲通5-57-2 KITANAKA BRICK & WHITE 1F)
クイーンズスクエア横浜(横浜市西区みなとみらい2-3クイーンズスクエア横浜2Fクイーンモール)
元町・中華街駅連絡通路(みなとみらい線「元町・中華街駅」中華街・山下公園改札1番出口方面)

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