奥中章人
「Synesthesia ーアートで交わる五感ー」が開催中
文=ONBEAT編集部、写真=藤田紘那
ヒト・モノ・コトのダイナミズムを、水・空気・光の性質や在り方を通して追求することをテーマに、各地の地域アートにてワークショップを開催したり、体験的な巨大作品を国内外で発表し、鑑賞差の感覚を揺さぶる体験を生み出してきた作家・奥中章人。
現在寺田倉庫運営のミュージアム WHAT MUSEUM にて開催されている奥中章人「Synesthesi ーアートで交わる五感ー」では、今回のために特別に制作された最大直径12メートルにも及ぶバルーン上のインスタレーション作品が展示室いっぱいに膨らんでおり、さまざまな色に変化するバルーンの内部には、大きな水枕が置かれている。鑑賞者はこの作品に触れ、中に入り、寝転んだりしながら、空気・水・光といった「形のない」要素を媒介に、五感を交えた体験をし、自然や社会、他社との「つながり」を感じることができる。
元々教育学と社会学を学んでいた奥中氏は、科学技術社会学の分社を中心に活躍し、自然と社会の二元論を支柱とした近代の在り方の見直しを提唱したフランスの哲学者ブリュノ・ラトゥールに影響を受けているという。
今回の展示資料では、そんな奥中氏の哲学的思考から生まれた作品の背景や、作品に落とし込むプロセスの一端も紹介している。
開催概要
会期:2024年10月4日(金)~2025年3月16日(日)
会場:WHAT MUSEUM 1階 SPACE 2
開館時間:11:00~18:00(最終入館17:00)
休館日:毎週月曜(祝日の場合、翌火曜が休館)、年末年始
同時開催:T2 Collection「Collecting? Connecting?」展