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ジャポニスム2018:響きあう魂

「ジャポニスム2018:響きあう魂」開催記者発表会が2017年11月22日、観世能楽堂(GINZA SIX内)にて開催された

安藤裕康インタビューより

では、本題であるジャポニスム2018 の概要とコンセプトについて、ご説明いただけますでしょうか。

ジャポニスム2018は、一昨年の日仏首脳会談の合意に基づいた、政府主導のイベントです。「伝統」から「現代」まで、日本文化を余すところなくフランスで紹介するイベントで、現在70 以上の公式企画および約80 の参加企画( 7月末時点)を催します。企画数の多さもさる
ことながら、中身についても、1 万年前の時代を紹介する縄文展に始まり、近代美術を代表する琳派や若冲を紹介した展覧会、そして安藤忠雄やチームラボ、池田亮司などといった現代作家を紹介する企画などが組まれており、日本文化の長い歴史を鳥瞰する史上最大規模のイベントになりました。
中でも私が特に強調したいのは、ジャポニスム2018は個々の企画を散発的に組まず、一つの大きな流れの中で紹介することを重視しているということです。伝統は古から現在まで連綿として続いています。それをそのまま紹介したいと思っております。例えば鳥獣戯画が良い例です。ご承知のように鳥獣戯画は12、13世紀頃に描かれた絵巻ですが、現代の漫画の基になっていると言われています。中世の時代のものが現代に続いている一例を示すものです。あるいは伝統芸能である文楽は、実は現代の初音ミクに続いている。どちらもジャポニスム2018 の公式企画です。このような例を挙げれば、きりがありません。ジャポニスム2018は幅広く多彩な日本文化の企画を扱っていますが、それぞれが個々として存在しているのではなく、連綿として日本の文化の底流に通じて存在しているのだということを是非ご紹介したいと思っています。ジャポニスム2018に通じるコンセプトが最も端的に表れているのが、「深みへ ─日本の美意識を求めて─」展でしょう。いかに私たち日本人が、人間を超越する崇高なものとして自然を崇め、敬い、畏れてきたかということがわかる展示になっているのと同時に、日本人が持つ寛容の精神、懐の広さを示す展示になっています。特に後者に関しては、日本は海を渡って伝来した文化を受け入れ、日本的に変容させてきたという歴史があります。私たちは多様な価値観を受容し、共有し、共存させてきました。言い換えれば、異物の存在を許してきたのです。玉石混交と揶揄されるかもしれませんが、矛盾し相反するものを受け入れるという伝統が日本にはあります。「深みへ ─日本の美意識を求めて─ 」展は、まさに自然崇拝と寛容の精神という、二つの概念を具現化した展覧会となっており、ジャポニスム2018 の
コンセプトを提示した展覧会と言えるでしょう。

続きは、こちら

「深みへ ─日本の美意識を求めて─」展

ANREALAGE, collaboration with NAWA Kohei | SANDWICH, ANREALAGE 2017-2018 autumn & winter collection ROLL