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澄川喜一

澄川喜一インタビュー

HP用澄川作品

そりのあるかたち

自然と対話できる澄川先生の感性の下地はどのように育まれたのでしょうか。

僕たち田舎の人は、木の葉っぱの種類を見れば、これは杉とか、松とか、みんな知っています。自然に対する観察眼は生活の中で育まれたと思います。また、小学校の頃 からいつでも木を削れるよう小刀を持っていたので、木という素材は手に 馴染んだ 気がしますね。全て手仕事でしたね。

ご自身のある作品について、「空間の中で “音”を感じてもらいたい。形でリズムとか、細い太いとか、跳ねているとか、目で見る音を感じてもらいたいというコンセプトで制作しました」と解説されているのが、大変興味深かったです。

空間造形は、空間を引き立て、空間に刺激を与えます。有名な龍安寺の石庭なんて、ものすごく面白いでしょ。石を土に埋めて、その一部だけ地表に出すということで人の心を揺さぶるわけですね。

シンプルな美しさを追求することは大変困難な作業ですよね。

「これしかない!」というものを作らないとシンプルにはならないです。日本には参考になる木で出来たものがあちこちに 沢山あるよね。僕は金属や石も使うけど、木には独自の何かがあります。

『古事記』など神話の頃から続く島根は、とてつもなく大きな尺度を持っており、その尺度は僕の中にもある。それが日本古来の 美 に目を開 か せ、心の支え、生きて行く力にもなっている」とも語られていますね。

神話は現実に訳せることが一杯あります。子どもの頃、大人から聞いた『古事記』や『日本書紀』は、根っこがドラマチックなもので 物語 が 作られています。田舎で育つといろいろ覚えるのですよ。

ファッション・デザイナーの三宅一生さんは高校時代に、広島平和大橋の欄干に設置されたイサム・ノグチさんの彫刻作品を見て、「こんな風にシンプルに表現できるなんて凄い」と感動したそうです。澄川先生にとっての錦帯橋同様、お二人とも多感な時期に優れた環境造形と出会ったことが、その後の人生の方向性を決定づける大きなきっかけになったわけですから、環境デザインの役割は大きいですね。

この歳まで彫刻家として生きてきましたから、環境デザインの仕事はお世話になったお礼奉公だと思って、今後も色々な地方でお手伝いをさせていただきたいと考えております。

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HP用澄川作品3

東京スカイツリー